プライベート日記 |
風物詩 |
子供の頃 蝉の鳴き声が聞こえてくると おじいちゃんと一緒に近くの川まで蝉を捕まえに行くっていうイベントがあった 僕にとっての夏休みはそれだった 毎年、セミの声が聞こえる度に おじいちゃんの家に行けるのが嬉しくて ワクワクしていた いつの間にか、蝉の声が聞こえても 心躍らなくなった自分がいて 蝉の鳴き声は大人の僕にとって 少しうるさいただのBGMになってしまっていた 蝉だけではない 夏休み、友達と外で走り回って帰ったあとのポカリスエットは 世界で1番美味しく感じたし 昼間から家で食べるサッポロ一番塩ラーメンは ミシュランもびっくりの一流ランチに感じていた 今となってはどちらも 熱中症対策や水分補給 または小腹を満たす為の手段でしかない 考えて見れば、初めて1人で買い物をした時 お使いでもなんでもいいけど あの時、1人でレジ並んでる時の恐怖と言ったら それは耐えきれないほどのものであったが 今となっては微塵も恐怖を感じないものになってしまっていて だからあの時あの瞬間の自分の世界は 多分今よりも色んな色があったんだろうなって思う 今の世界をキラキラさせるためには 大人という常識を疑う必要がある そんな感じです |